暖房中のエアコンから「ピシッ」「パキッ」「プシュー」|冬に多い故障ではない音と、点検が必要な音の見分け方

寒い夜、暖房をつけたエアコンから「ピシッ」「パキッ」と乾いた音がしたり、外の室外機から「プシュー」と大きな音が聞こえたりして、「壊れた? まさか火事では?」と心配になった経験はありませんか。こうした音には、シャープの取扱説明書や公式の故障診断ナビで正常な動作に伴って出る音として説明されているものがあります。ただし、音の名前だけで安全・故障を決めることはできません。冬に多い音の正体と、反対に点検が必要な音の見分け方を解説します。

季節を問わない異音や、ルーバー付近のカタカタは → エアコンの異音チェック(既知の修理事例あり)。換気扇を回すと鳴るポコポコ音は → ポコポコ音の原因。暖房が止まってぬるい風になる場合は → 霜取り運転。この記事は暖房中に聞こえる音の解説です。
目次

まず結論|冬に多い「故障ではない音」

  • ピシッ・パキッ(室内機):温度変化で室内機が膨張・収縮する音
  • プシュ・ブシュー(室外機・室内機):霜取り運転やコンプレッサーが止まったときに、冷媒(機械の中を流れて熱を運ぶもの)の流れが切り換わる音
  • ジュルジュル・シャー・シュルシュル:冷媒が流れる音、霜取り中の音
  • カチッ(室内機):室外機への電気を入・切する音。停止中にも鳴ることがあります

上記は故障ではない動作音の例です。鳴るタイミングが説明書と合っているか、いつもどおり暖まるか、本体の亀裂や焦げくさいにおい、異常な熱・振動がないかも確認してください。ランプの点滅は、霜取りなど正常な動作のお知らせの場合もあります。点滅するランプと点滅のしかたを、お使いの機種の説明書で確かめましょう。以下、取扱説明書の例はAY-N22H〜N63H2です。

室内機のピシッ・パキッは温度による伸び縮み、室外機のプシュ・ブシューは霜取りなどで冷媒の流れが切り換わる動作音の例。音の名前だけで安全・故障は判断できません。
よくある動作音の仕組み。音の種類だけでなく、鳴るタイミングとほかの異常も確認しましょう。

室内機から聞こえる音

  • 「ピシッ」「パキッ」「バキッ」:暖房で室内機が急に温められたり、止めて冷えたりすると、樹脂の部品がわずかに伸び縮みして音が出ます。公式ナビでは、運転が正常で本体に亀裂などの異常がなければこの音と考えられる、としています。暖房を始めたときや止めたときなど、温度が変わる場面が手がかりになります
  • 「カチッ」:室外機への通電を入・切したときの音。停止中も外の温度を確かめるために通電することがあります
  • 「コトコト」「バキッ」(運転開始・停止時):ルーバーやパネルの開閉に問題がなければ、位置調整の音と考えられます。外れ・変形や開閉の支障がある場合は点検を相談してください
  • 「ウィーン」:パネルなどを動かすモーターの音(例の機種)
  • 「シャカシャカ」:お掃除機能付きの機種で、フィルター掃除をしている音。ダストボックスやフィルターがきちんと付いていないと大きくなります
  • 「ジーッ」「ジージー」:運転が正常で、異常を示すランプ表示などがなければ、プラズマクラスターイオン発生時の音と考えられます。設定で「切」にできるかは機種の説明書を確認してください

室外機から聞こえる音

  • 「プシュ」「ブシュー」:暖房中の霜取り運転や、コンプレッサーが止まったときに冷媒の流れが切り換わる音です。霜取りの前後に聞こえることが多く、公式ナビでも「故障ではありません」とされています
  • 「ジュルジュル」「シュルシュル」「シャー」「コツコツ」:冷媒が流れるときや、霜取り運転のときの音です
  • 冷房のときより音が大きく感じる場合:取扱説明書では、暖房時は冷房時よりパワーを上げて運転するため、音が大きく感じられる場合があると説明されています。「室外機パワー」を「低め」にできる機種もありますが、設定や注意点は機種の説明書を確認してください。以前より異常なほど大きくなった音は、別に点検が必要です
  • 霜取り中に白い湯気・水が出る:室外機の霜をとかすときは、水や湯気が出ることがあります。ただし、煙や焦げくさいにおいまで霜取りと決めつけないでください(→ 室外機から水・湯気が出るのは故障?)

霜取りは、室外機についた霜を自動でとかす運転です。この間は暖房の風が一時的に止まり、終了後に暖房へ戻ります。AY-N22H〜N63H2の例では運転ランプ(緑)がゆっくり点滅しますが、表示や所要時間は機種・外気温などで異なります。長く暖まらない場合や説明書にない表示がある場合は、販売店へ相談してください。

暖房中に室外機へ霜がつくと、自動で霜取りを行い、その間は暖房の風が一時的に止まることがあります。終了後は暖房を再開。ランプ表示や時間は機種・条件で異なります。
霜取り中は風が止まったり、正常なお知らせでランプが点滅したりする機種があります。説明書で表示を確認してください。

点検が必要な音

公式の故障診断ナビで「点検・修理が必要」とされている音は、次のようなものです。

  • 室内機から金属音・こすれる音(キーン・カラカラ・キュルキュル):室内ファンモーターやベアリングの不具合などが考えられます
  • 室内機から大きな音(ブーン・ゴー・ガタガタ):室内ファンモーター、送風ファン、ベアリングなどの不具合が考えられます
  • 室外機の「ブーン」が以前より異常に大きくなった:室外機のファンモーターや圧縮機の不具合が考えられます
  • 異常を示すランプ点滅・エラー表示を伴う音:点滅だけでは故障とは限りません。まず機種の説明書で、霜取り・お手入れのお知らせと異常表示を区別してください。異常表示なら、エラー番号も控えて相談してください(→ エラー番号の確認方法)

💡室外機の振動音は、設置状態が関係することも:公式ナビでは、設置面のガタつきや水平のずれ、室外機の上・周辺の物が振動音の原因になると説明されています。安全な場所から、周囲に物が接触していないか確認しましょう。運転中に手で押さえたり、室外機を自分で動かしたりせず、据付状態が気になる場合や音が続く場合は販売店へ相談してください。吹出口やアルミフィンには触れないでください。

ご家庭での分解はおすすめしません。点検や修理の費用が気になる方は → 公式の概算料金表

「火事では?」と心配なとき

音の名前だけでは火災の危険がないとは判断できません。次のような異常があれば、動作音の例に似ていても使用を続けないでください。取扱説明書では、異常・故障時は直ちに使用を中止し、電源プラグを抜いて販売店へ点検・修理を依頼するよう案内しています。熱い・変色したプラグに無理に触れたり、異常を確かめるため再運転したりせず、安全を優先して相談してください。

  • 焦げくさいニオイがする
  • 電源コードやプラグが異常に熱い・プラグが変色している
  • ブレーカーが頻繁に落ちる(→ ブレーカーが落ちる時の確認手順)
  • 異常な音やガタガタとした振動がする
焦げくさいにおい、コードやプラグの異常な熱・変色、頻繁に落ちるブレーカー、いつもと違う大きな異音・振動があれば使用中止。販売店や修理窓口へ型番・鳴る場所・タイミングを伝え、確認のための再運転や分解はしません。
異常のサインがあれば使用を中止して相談を。録音のために異常を再現させず、安全を優先してください。

なお、AirestのAY-L22P-W・AY-L25P-W・AY-L28P-W・AY-L40P-Wのうち、対象製造番号の製品には、制御基板の不具合による発煙・発火のおそれから無料点検・修理の告知があります。公式告知の対象は2019年11月〜2020年7月生産の一部です。年式だけで判断せず、形名と製造番号をシャープ公式告知で確認してください。対象製品は点検・修理まで使用を控えるよう案内されています。 → 公式告知の内容と対象の調べ方

相談するときに伝えたいこと

音のご相談は、言葉だけではどうしても伝わりにくいものです。次をそろえていただくと、正常な音か点検が必要かを判断しやすくなります。

  • 室内機の型番(→ 型番の調べ方)
  • すでに安全な場所で撮れた動画・録音があれば(室内機か室外機かも分かると手がかりになります)。録音のために異常な機器を再運転したり、室外機へ近づいたりする必要はありません
  • 鳴るタイミング(運転開始直後/止めたとき/暖房中ときどき/霜取りの前後、など)

関連コラム

エアコンの異音は故障?正常?/暖房が急に止まる(霜取り運転)/室外機から水・湯気が出るのは故障?/ポコポコ音の原因/暖房「おためし運転」

公式情報の確認先(2026年10月18日確認)
室内機のきしむ音/暖房中のプシュ・ブシュー音/霜取り中のランプ点滅/音の故障診断ナビ/AY-N22H〜N63H2取扱説明書(2・26・46〜48ページ)/Airest無料点検・修理告知。図は理解のためのイメージです。音の聞こえ方・機能・表示は機種や設置環境で異なるため、お使いの機種の説明書も確認してください。

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