電話機やFAXの子機に「ケンガイ」「オヤキケンサクチュウ」と出て電話がつながらない、子機だけ呼出音が鳴らない――。シャープの取扱説明書や故障診断ナビを確認すると、この症状は「親機の電源」「親機との距離・電波のじゃま」「子機の登録」「充電池」の4つで説明がつくことが多く、修理を頼む前にご家庭で確かめられることがあります。親機に「カイセン オウトウナシ」と出る場合は、子機ではなく電話回線側の確認が先です。順番に解説します。
▶ シャープFAXの「ツウシンエラー」番号の意味
まず結論|表示で切り分ける
- 子機に「ケンガイ」「オヤキケンサクチュウ」:子機と親機の電波が届いていない → STEP1〜3
- 何度やっても子機がつながらない・増設した子機が使えない:子機の登録の問題 → STEP4
- 親機に「カイセン オウトウナシ」:電話線・回線の問題 → 回線の確認へ
- 表示は普通なのに子機だけ鳴らない:着信音や番号の設定 → 呼出音の確認へ
- 充電してもすぐ電池がなくなる:充電池の寿命 → 充電池の項へ
子機が「圏外」の時の確認|STEP1〜4
STEP1|親機の電源・距離・アンテナ
シャープの故障診断ナビとよくあるご質問では、「圏外」「親機検索中」が出たときの最初の確認として次の点を挙げています。
- 親機のACアダプター:コンセント側・親機側の両方がしっかり差さっているか。抜けていると、子機に「圏外」「親機検索中」が出ることがあります
- 親機との距離:子機を親機のそばまで持っていき、通話ボタンを押すか数秒待って表示が消えるか。消えるなら、使っていた場所まで電波が届いていません
- 障害物:金属製のドア、鉄筋コンクリート、金属線入りガラス、断熱材などは電波を通しにくく、届く距離が短くなります(公式FAQでは、障害物がない見通しで約100mが目安)
- 親機のアンテナ:アンテナのある機種は、倒したままにせず必ず立てて使うよう案内されています
💡アンテナは飾りではありません:古い例ですが、メーカーのサービス資料(QFX-003・1999年)には、FAX(UX-T65CL)で親機のアンテナを縮めたまま使うと子機の呼出音が鳴らない・途切れることがあり、アンテナを伸ばせば正常に動くという事例が載っています。「前は鳴ったのに」という時は、掃除のついでにアンテナが倒れていないかも見てください。
STEP2|電波のじゃまを減らす
例:JD-G56CL の取扱説明書では、雑音や途切れ、圏外の原因になるものとして次を挙げています(機種により異なります)。
- 携帯電話の充電器や他の機器のACアダプターからできるだけ離し、親機は別のコンセントにつなぐ
- 親機と子機の充電器は50cm以上離す
- テレビ・ラジオなどからは3m以上離す。CSデジタル放送の受信機器の近くも避ける
- 近くに同じ1.9GHz帯の電話機・FAXが何台もある、蛍光灯など電気雑音の影響を受ける場所も、雑音や途切れの原因になります
- 通話中は子機のアンテナ部分を手で覆わない。アンテナ表示が2本以上の範囲で使う
STEP3|子機と親機を再起動する
一時的な誤動作なら再起動で戻ることがあります。JD-G56CL の例では、子機の【切】ボタンを画面が消えるまで(約15秒)押し続けて再起動し、改善しなければ親機の近くで子機を再起動したあと親機のACアダプターを抜き差しする手順です。日時の設定が消えることがあるので、その場合は設定し直してください。
STEP4|子機が「登録」されていない時(増設・再登録)
子機は親機に登録(増設)して初めて使えます。買い足した子機や、登録が外れた子機はここでつまずきます。
- 操作説明書はどれを見る?:別売の増設子機は「子機増設登録操作説明書」、購入時に付属していた子機は親機の取扱説明書を見ながら操作します(シャープFAQ)
- 登録できる子機は決まっている:例:JD-G56CL の取扱説明書では、増設できるのは付属の子機と合わせて4台まで、機種もJD-KE110・JD-KS120に限られ「他の子機は増設できません」(2020年12月現在)とあります。型番の違う子機は登録できないことがあるので、買う前に親機の取扱説明書で確認を
- 十分に充電し、親機のそばで操作:「ピピピピ」と鳴って失敗した時は、約2分おいてから最初からやり直します
- 「登録解除」は全部の子機が外れる:解除は子機ごとにはできず、すべての子機の登録が消えます。やり直す時は必要な子機を全部登録し直してください
「時間切れ」は昔からの定番のつまずきです。メーカーのサービス資料(TEL-136・1998年)には、子機側の操作から2分以内に親機側の操作をしなかったために増設が止まってしまい、子機の充電池をいったん外してリセットしてからやり直した事例があります。親機と子機を並べて、手順書を見ながら一気に進めるのがコツです。
「カイセン オウトウナシ」・子機だけ鳴らない時
親機に「カイセン オウトウナシ」は回線側を確認
シャープのFAQと取扱説明書では、次の順で確認するよう案内しています。
- 電話機コードが正しくつながっているか、傷んでいないか。一度抜き差しする
- 電話機コードを抜いた状態で、携帯電話から自宅の番号にかけてみる。呼出音が聞こえない・話し中になる・故障のアナウンスが流れる場合は、ご契約の通信事業者へ
- ホームテレホンや構内交換機につないでいる場合は、「回線チェックをしない」設定にする(JD-G56CL の例)
子機だけ呼出音が鳴らない時
- 着信音の音量が小さく(または切)になっていないか
- お断り番号に登録した相手からの着信は鳴りません。誤って登録していないか確認を
- ダイヤルイン契約をしている場合:メーカーのサービス資料(QFX-021・2000年、UX-T25CLほか)では、回線から送られる番号とFAXに登録した番号が一致しないと親機だけ鳴って子機は鳴らないとされ、登録間違いが原因の一つとして挙げられています。登録方法は契約内容や回線の種類で変わるため、取扱説明書とご契約内容を見比べてください
子機の充電池は消耗品|約2年が交換の目安
例:JD-G56CL の取扱説明書では、子機の充電池は消耗品で、使い方にもよりますが約2年程度で使えなくなるとされ、JD-V39CL の取扱説明書でも約2年程度での交換が案内されています。長時間充電してもすぐ電池がなくなる時は、別売の充電池(これらの機種では形名JD-M003)に交換し、交換後は10時間以上充電します。また「ケンガイ」表示のまま置いておくと充電効率が悪くなる、充電端子が汚れたら綿棒で掃除する、といった注意も書かれています。充電池の形名は機種で違うため、取扱説明書の別売品のページで確認してください。純正充電池のお取り寄せは当店でもご相談を承ります。
修理に出すとどうなる?|コードレス電話機は「セット交換」対応
当店で確認したメーカーのサービス資料(QPB-115・2025年7月改訂版)では、DECT方式のコードレス電話機(JD-V39CL、JD-G57CL、JD-AT96C、JD-S09CL など多数の形名が対象)のメーカーのサービス対応は、部品を直すのではなく親機・子機をセットで交換する形とされています。基本は同じ型番との交換ですが、交換用の在庫状況により別の型番が推奨される場合があります。費用は保証期間内かどうかなどで変わりますので、依頼の前にご確認ください。
なお、電話機・FAXの補修用性能部品の保有期間は「製造打ち切りから5年」です(保有期間の一覧)。ご相談の際は、親機と子機の型番、表示されるメッセージ、いつから・きっかけ(停電のあと、模様替えのあと等)を添えていただくと話が早く進みます。
関連コラム
型番の調べ方/補修用性能部品の保有期間 一覧/家電の長期保証はどこまで直る?/掃除機のバッテリー寿命/純正部品の取り寄せ方法
本記事は、シャープ公式の故障診断ナビ「『圏外』『親機検索中』の表示が出る」、よくあるご質問(Q&A番号152719・149370・145139)、JD-G56CL/JD-V39CL の取扱説明書、メーカーのサービス資料(QPB-115・2025年7月改訂版、QFX-003・1999年、QFX-021・2000年、TEL-136・1998年)を当店で確認のうえ執筆しています。表示の文言、増設できる子機の機種・台数、充電池の形名、操作手順は機種により異なります。古いサービス資料は対象機種での事例として紹介しています。
この症状、直る?を無料で相談できます
修理部門で約20年の経験を積んだスタッフが、型番の調べ方から部品選びまでお答えします(24時間以内に返信)。



