エアコンの暖房「おためし運転」は設定32℃で10分|冬本番前に確かめる5つのことと、故障ではない4つの現象

エアコンの暖房、今シーズンはもう入れてみましたか。10月に入って「暖房が効かない」と気づく方が毎年とても多いのですが、その時期は修理のご依頼が集中して、お待たせしてしまうことがあります。実はシャープ公式も、冬の前に「おためし運転」をすることを案内しています。やり方はかんたんで、設定温度を32℃にして、暖房を約10分間動かすだけです。修理のプロの目線で、見るべきポイントを順に解説します。

季節のお手入れはこちらも → 夏前の点検は エアコン掃除と点検の5ステップ/年末の大掃除は 家電の大掃除は「順番」で決まる。暖房中に急に止まる・ぬるい風になる場合は 霜取り運転の記事 をご覧ください。
目次

まず結論|設定32℃で、暖房を約10分

暖房を選び、リモコンの設定を32℃にして約10分運転し、暖かい風が出るか確認する3ステップ。開始直後は温風の準備に約1〜5分かかる。
暖房・32℃・約10分の順に確認。操作や待ち時間は機種・気温で異なります。
図:公式資料をもとに当店作成。出典:SHARP「冬のおためし運転」。画像を押すと拡大できます。

シャープ公式の案内では、おためし運転は「設定温度を32℃に設定し、暖房運転を約10分間」おこなうとされています。暖かい風がきちんと出れば、ひとまず安心です。

💡まだ暑い日は動かないことがあります:エアコンの暖房には運転できる条件があり、取扱説明書では外気温が約24℃以下・室温が約28℃以下が目安とされています。条件から外れると保護装置がはたらいて運転できないことがあるため、残暑の日中ではなく、涼しい朝や夜に試してください。動かなくても故障とはかぎりません。

おためし運転の前に見る5つ

室内機のフィルターと風の通り道、室外機の周囲、ドレンホースの先、アース線、室外機の足元を点検する図。アース線は室外機側の接続例を矢印で示す。
お手入れは運転停止・電源プラグを抜いてから。アースの接続場所は機種・設置状況で異なります。外れ・断線は触らず販売店へ。
図:公式資料をもとに当店作成。出典:SHARP取扱説明書(部品位置の例)/SHARP工事説明書(接地の例)。画像を押すと拡大できます。

取扱説明書には「長期間使わないとき/再び使い始めるとき」の確認項目があります。夏に冷房で使っていた場合でも、暖房前のこのタイミングで一度見ておくと安心です。

  1. エアーフィルターが汚れていないか(能力低下の原因になります)
  2. 室内機・室外機の吸込口や吹出口がふさがれていないか
  3. ドレンホースの排水口がふさがれていないか(室内機の水漏れの原因)
  4. アース線が断線したり、外れたりしていないか(感電や火災の原因)
  5. 室外機の据え付けが不安定になっていないか(騒音や転倒の原因)

新しい機種では、これに「電源プラグやコンセントにホコリが付いていないか」が加わります。夏のあいだ挿しっぱなしだった方は、この機会に確認を。

フィルター掃除の頻度も公式に目安があります。自動掃除機能のない機種は2週間に1度、自動掃除機能や空気清浄機能つきの機種でも6カ月に1回は取り外して汚れ具合を確認、とされています。破れや変形があれば交換できます(→ 型番から純正フィルターを確認する方法/エアーフィルター品番の対照表)。

リモコンの電池も忘れずに。取扱説明書では電池の寿命は約1年、交換は単4形アルカリ乾電池2本で、充電式電池は使わないでください(誤動作の原因)と案内されています。効きが悪いと感じたら スマホのカメラで30秒でできる故障チェック が使えます。

おためし運転中に見るポイント

公式は、おためし運転のときに次のような症状がないかを確認するよう案内しています。

  • 電源が入らない → リモコンの電池、室内機の電源プラグ、エアコンのブレーカーが「切」になっていないかを確認
  • 風が出ない・弱い → 暖房の開始時は暖かい風を出す準備をしています。まず1〜5分待つ。それでも弱ければフィルターの汚れ、または室温がすでに設定温度付近になっていないかを確認
  • においがする → 後述のとおりシーズン初めは出やすいものです
  • 暖まらない → 室外機の吸込口・吹出口がふさがれていないか。物置き場になっていたり、伸びた植木がふさいでいることがよくあります
  • ランプが点滅する・エラー番号が出る → ここはご自身で直せない領域です(→ エラー番号の確認方法)

これは故障ではありません(暖房の使い始めに多い4つ)

運転開始直後の温風準備、霜取りによる一時停止、室外機の湯気や水、使い始めの生活臭をイラストで説明。焦げくさい・異常な熱・音・振動は使用中止と修理相談。
温風の準備・霜取りなどで起こる現象の例です。時間や動作は機種・気温で異なります。焦げくささ・異常発熱・異音や振動は使用中止・修理相談。
図:公式資料をもとに当店作成。出典:SHARP取扱説明書/SHARP故障診断(におい)。画像を押すと拡大できます。
  1. 暖房中に急に止まり、風が出なくなる:外気温が低いと室外機に霜がつくため、自動的に約5〜10分の霜取り運転をします。終わると約1〜5分後に温風が戻ります。このとき運転ランプがゆっくり点滅します(ランプの色は機種で異なります)
  2. 室外機から白い煙のようなものや水が出る:霜取りでとけた霜が湯気や水になって出ているもので、異常ではありません
  3. すぐに暖かい風が出ない:準備に約1〜5分かかります。外気温がとても低いときは10分以上かかることもあります
  4. シーズン初めのにおい:お部屋の生活臭が内部にたまり、シーズン初めに感じやすくなります。しばらく運転すると取れることがありますが、フィルター掃除をしても改善しない場合はクリーニングが必要です(→ カビ臭い原因と対策)
⚠️ やってはいけないこと:エアコン内部に市販の洗浄スプレーを使わないでください(→ 理由はこちら)。また室外機はご自分で動かさないでください。故障や感電の原因になると公式が案内しています。室外機のアルミフィン(薄い金属の羽)は手を切るおそれがあるため直接さわらないでください。ゴミを取り除くときは電源プラグを抜いてから、手袋をして慎重に。

「ちゃんと効いている」の目安

暖まっているか不安なときは、取扱説明書に判断の目安があります。約20分運転して、室内機の吹出口と吸込口の温度差が暖房時14℃以上あれば正常とされています。料理用の温度計でも、おおよその確認ができます。

ここから先はご相談ください

  • 電源プラグを抜いて1分以上おいてから入れ直しても、ランプ点滅やエラー番号が消えない
  • 暖房が止まったあと、15分以上たっても運転が再開しない(霜取りなら15分以内に戻ります)
  • 焦げくさいにおいがする・電源プラグやコードが異常に熱い・ブレーカーが頻繁に落ちる・異常な音や振動がする → すぐに使用を中止し、電源プラグを抜いてご相談ください
  • 症状がなくても、3〜5年お使いになると内部の汚れで能力低下・におい・水漏れが出ることがあるため、公式は点検整備(有料)をすすめています

修理費の目安が気になる方は 公式の概算料金表と「修理か買い替えか」の判断材料 をご覧ください。

相談の目安

次の3点を添えてご相談いただければ、様子を見てよいのか、早めに見た方がよいのかをご案内します。

  • 型番(→ 型番の調べ方)
  • どんな症状か(暖まらない/風が出ない/ランプが点滅する、など)
  • いつから・何年くらいお使いか

フィルターやリモコンなど、部品のお取り寄せもご相談ください。→ 純正部品の取り寄せ方法|正規取扱店ガイド

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この記事について
本記事はシャープ公式サポート「冬本番に備えて、エアコンのおためし運転をおこないませんか?」、公式「フィルターのお手入れ」「室外機の確認」、故障診断ナビ、および AY-P22/40TD などの取扱説明書の記載を当店で確認のうえ執筆しています。運転条件・霜取り運転の時間・ランプの色や表示は機種や年式により異なります。お使いの機種の取扱説明書もあわせてご確認ください。なお、室外機の積雪対策には、シャープの別売部品「防雪フード」が用意されています(シャープ公式 防雪フードの寸法)。取り付けや対応機種は、設置した販売店・工事店にご相談ください。

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