ドラム式洗濯機の前面下にある糸くずフィルター(排水フィルター)のあたりから水が漏れる。お手入れをしたあとに起きやすい症状で、取り付けのゆるみ・傾き・異物の付着で漏れることがあります。ただし一部の機種には、本体内部のホースが原因という既知の不具合もあります。当店で公式資料と技術資料を確認しましたので、順にご説明します。

まず確認|取り付けのゆるみ・傾き・異物
ドラム式の糸くずフィルターは、ねじ込んで取り付ける構造です。公式にも「締め付けがゆるいと水漏れの原因になります」と、はっきり書かれています。お手入れのあとに水が漏れ出したなら、まずここを疑ってください。
いま水漏れしている場合は、使用を中止し、水栓を閉じてください。安全に触れられる状態で電源プラグを抜き、販売店に点検をご相談ください。プラグ・コンセントが濡れている場合は触らないでください。本体の下や電源まわりが濡れている場合などは、排水のために再運転しないでください。
以下は安全にお手入れできる場合の手順です。図はシャープES-K11Cの例で、操作ボタンや締め付けの目印は機種により異なります。お使いの機種の取扱説明書を優先してください。
1.外す前に排水し、電源を切る
ES-K11Cでは水栓とドアを閉め、電源を入れて「洗濯」→「脱水」→「スタート」で排水します。ドラムが回り始めたら電源を切り、電源プラグを抜きます。その後、フィルターの下に水受けを置き、タオルを用意してください。

2.少しずつゆるめ、残水が止まってから外す
いきなり引き抜かず、つまみを少しずつゆるめて残った水を受けます。水が出なくなってからフィルターを引き出してください。

3.網・根元・本体の取り付け部を確認する
フィルターの網の内側と外側、根元のパッキン(ゴムの部分)とねじ部、本体側の取り付け部の糸くずや汚れを取り除きます。異物が挟まると、すき間ができて水漏れの原因になることがあります。本体には水をかけないでください。

4.向きを合わせ、止まるまで確実に取り付ける
ES-K11Cでは「ウエ」の表示を上にして奥まで差し込み、止まるまで回します。つまみの先と本体側の目印を確認し、カバーを戻します。斜めに入ったまま無理に締めたり、カバーを押し込んだりしないでください。締め直しても漏れる場合は、運転を繰り返さず相談してください。

💡取り付けが不十分だと運転できないことがあります:公式によれば、糸くずフィルターが入っていなかったり、ゆるんだままだと水漏れのほか「E31」を表示して運転できないことがあります。また「UF」「E03」が出るときは、フィルターが詰まって排水できていないおそれがあります。表示の種類・意味は機種で異なるため、取扱説明書で確認してください。
それでも漏れるなら|機種特有の不具合かもしれません
締め付け直しても水漏れが続く場合、本体内部のホースが原因ということがあります。メーカーの技術資料(サービスインフォメーションQRS-514・2026年3月)に、イトクズホースという内部のホースに亀裂が入って水漏れする事例がまとめられています。
資料によると、症状は「運転中にイトクズホースへ給水したときに水漏れする」というもので、原因はホースを留める部品の位置や、接触音を防ぐための部材の影響で、時間の経過とともにホースに亀裂が入ることと説明されています。メーカーは対策した新しいホースを設定しており、交換で直ります。
対象として挙げられている機種は次のとおりです。
- ES-K10B / ES-K11C / ES-M11K / ES-11K1(いずれも色違いの型番を含みます)
この作業は本体の分解が必要ですので、ご家庭ではできません。お使いの機種が当てはまり、締め付け直しでも直らない場合は、ご相談ください。
タテ型をお使いの方へ
混同されやすいのですが、タテ型洗濯機の糸くずフィルターは、槽の中に付いているネット状のもので、ドラム式とは構造がまったく違います。公式の水漏れの切り分けにも、タテ型では糸くずフィルターの項目そのものがありません。
タテ型で水が漏れている場合は、蛇口の水栓つぎて、本体と給水ホースの接続部、洗剤ケース、排水ホースのどこかを疑います。詳しくは タテ型の排水まわりの確認ポイント をご覧ください。
なお、タテ型の糸くずフィルターは破れたら交換で、消耗品のため本体が保証期間内でも有料です。品番は機種で異なり、ES-LP3系とES-LT2系には互換性がありません(→ 品番の選び方/後継品の違い)。
水が漏れているときの止めかた
水漏れしているときは、まず安全を確保してください。濡れた手でプラグを抜き差ししたり、濡れたプラグ・コンセントに触れたりしないでください。
- 使用を中止する
- 水栓(蛇口)を閉じる
- 電源プラグを抜く
- 販売店に点検を依頼する
洗濯機は水を使う機械です。放っておくと床や階下に被害が出ることがありますので、まず蛇口を閉めてください。
お手入れの目安
糸くずフィルターのお手入れは、ES-K11Cでは1〜2週間ごとが目安です。頻度はお使いの機種の取扱説明書で確認してください。ためたまま使い続けると、フィルター自体が傷んで破れやすくなります。ボタンやファスナーの付いた衣類は、留めるか裏返すか、洗濯ネットに入れるとフィルターが長持ちします。
相談の目安

- 型番(→ 型番の調べ方)
- どこから漏れているか(フィルターのふたのまわり/本体の下)
- いつ漏れるか(洗濯中/乾燥中/お手入れの直後から)
フィルターやホースなど、部品のお取り寄せもご相談ください。→ 純正部品の取り寄せ方法|正規取扱店ガイド
関連コラム
ドラム式の排水まわり・ポコポコ音・異臭/U04表示が出る原因/エラー表示の一覧/電源が入らない・途中で切れる
本記事はシャープのサービスインフォメーションQRS-514(2026年3月発行・ES-K11C代)、公式サポートの糸くずフィルターお手入れページ、公式の故障診断ナビ、公式Q&Aの記載を当店で確認のうえ執筆しています。対象機種・部品の適用範囲は資料の改訂により変わることがあります。ドラム式とタテ型では糸くずフィルターの構造が異なります。お使いの機種の取扱説明書もあわせてご確認ください。
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