洗濯機に水が入り続けて、いつまでも洗いが始まらない。あるいは洗いが始まってもまだ水が出ていて、あふれそうで怖い――。「給水が止まらない」は、慌ててしまう症状の代表です。原因は排水ホースの置き方など自分で直せるものと、水位(水の量)を測るセンサーの故障などの部品の不具合に分かれます。まず蛇口を閉めてから、シャープ公式の故障診断ナビ・取扱説明書に沿って順に切り分けましょう。
最初にやること|蛇口を閉めて、電源を切ると止まるか見る
床にあふれる前に、まず蛇口(水栓)を閉めてください。そのうえで、シャープの故障診断ナビ(全自動洗濯機)が最初に確認している点を見ます。
- 電源「切」ボタンを押すと給水が止まる:本体が「まだ水が足りない」と判断して給水を続けている状態です。下の確認へ進みます
- 電源を切っても水が出続ける:水の出入りを開け閉めする給水弁(電気で動く弁)が開いたままになっている可能性があります。蛇口を閉め、電源プラグを抜いて修理をご相談ください。給水弁については 給水弁の品番と選び方 にまとめています
なお、公式の故障診断ナビでは、全自動洗濯機で「洗いが始まった後も給水が止まらない」場合は、電源で止まるかどうかにかかわらず故障の可能性として修理を案内しています。ただし、排水ホースの置き方などご家庭で直せる原因もあるため、修理を頼む前に下の確認をしてみてください。確認しても変わらなければ、無理に使い続けずご相談ください。
その前に|故障ではない「給水」もあります
シャープのドラム式の故障診断ナビでは、次の動作は給水の異常ではないと案内されています。
- 脱水の途中の給水・すすぎ:泡が多すぎたり洗濯物が片寄ったりしたときの自動修正(数十秒〜数分)
- 洗い・すすぎの途中の短い給水:運転中に減った水の補給(数秒〜数十秒)
- 注水すすぎ中の給水:ドラムが回り始めた後もしばらく給水を続けます
タテ型でも、脱水中に水を入れて片寄りを直す動作があります(→ 自動修正運転は故障ではありません)。「ずっと」なのか「ときどき」なのかを一度見てください。
自分で確認できる原因|この4つを順に
1. 排水ホースが持ち上がっていないか(高さ10cm以下)
意外に多いのがこれです。シャープの取扱説明書(例:ES-TX8K)やQ&Aでは、エラー表示「E1/E01」の中に「給水が止まらない」という内容があり、その確認項目が「排水ホースの位置が高くありませんか」です。排水ホースは床から10cm以下の高さで、水平に這わせるのが正しい置き方とされています。
- 直し方(公式の手順):電源を切り、排水ホースを平らに直して高さ10cm以下にする → 電源を入れ直し、いったん排水してから洗濯を続ける
- よくある原因:掃除のあとに洗濯機の横や後ろでホースが浮いている、排水口の位置が高い、ホースが本体の下で押し上げられている
- 槽洗浄のとき:槽の外側まで洗うコースでは、排水ホースを本体のホース掛けに掛ける指示がある機種があります。掛け忘れもエラーの原因になります(機種により異なります)
2. 給水しながら排水していないか
給水中に、排水口のほうへ水が流れる音がしていないか耳をすませてください。水をためながら同時に抜けていると、いつまでも水位が上がらず、給水が終わりません。シャープのQ&Aでは、本体の排水弁(水をせき止める弁)に糸くずなどが挟まっている可能性を挙げ、「脱水」だけの運転を1回してから洗濯をやり直す方法を案内しています(脱水運転で弁が動き、はさまったごみが取れて直れば故障ではありません)。やり直しても同じ場合は修理が必要です。ドラム式の故障診断ナビでも、給水中に排水している場合は故障の可能性として修理を案内しています。
3. ふろ水を使っていて、浴槽が洗濯機より高くないか
お風呂の残り湯を使う機種で見落としがちなのがサイフォンの原理です。取扱説明書(例:ES-TX8K・ES-PW11K)の「こんなときは」には、「ふろ水給水が止まらない」→ 浴槽が本体より高い位置にある場合は使わないと書かれています。ホースが水で満たされると、ポンプが止まっても高いほうから低いほうへ水が流れ続けてしまうためです。使い終わったらすぐにポンプを浴槽から引き上げることも取説で注意されています。ふろ水ホースの長さや高さの目安は ふろ水ホースが届かない・吸いが悪い時の選び方 をご覧ください。
4. 水の出が弱くなっていないか(給水弁フィルター)
「止まらない」のではなく、水の出が弱くて、決められた水量になかなか届かないケースもあります。故障診断ナビでは、蛇口を開け直しても弱いときは給水ホースを外して、本体側の給水弁フィルターを歯ブラシなどで掃除するよう案内しています。掃除のあとは水漏れしないよう、ホースを確実に取り付けてください。フィルターが傷んでいる場合は交換部品があります(例:給水弁用フィルター 2103370217。適合は機種により異なります)。
それでも止まらない・水位がおかしい → 水位センサーを疑う
上の4つに当てはまらず、「水はたまっているのに給水をやめない」「設定より明らかに多く(少なく)水が入る」という場合は、洗濯槽の水の量を測る水位センサーの不具合が考えられます。センサーが「まだ水が足りない」と誤って判断し続けると、給水が止まりません。
- 公式のエラー表示の例:ドラム式の一部機種では「C02」=運転中に水位センサーが異常を検知。全自動洗濯機ES-GEシリーズの一部では、水量表示のランプがすべて速く点滅して止まるのが「水位を測るセンサーの異常」のお知らせです(表示は機種により異なります)
- まず試すこと:故障診断ナビの案内どおり、電源プラグを抜いて約1分待ってから差し直し、運転をやり直します。再び同じ表示が出る場合は故障の可能性があります
- センサーまわりのもう一つの原因:一般的なタテ型洗濯機の水位センサーは、洗濯槽の下とつながった細いチューブの中の空気の圧力で水位を測っています。センサー本体だけでなく、チューブの外れ・詰まりでも同じような症状になることがあります
当店では、シャープ純正の水位センサーをお取り寄せでご用意しています。
- 水位センサー 2105300335(例:ES-FG75H・ES-FG73・ES-T701・ES-TG84V・ES-TG74V など)
- 水位センサー 2106180020(例:ES-T706・ES-TX70・ES-TX71・ES-TX800・ES-TX900・ES-GE60N・ES-GV10B など)
いずれも適合は型番でのご確認が必要です(→ 型番の調べ方)。水位センサーの交換は本体の分解が必要で、水と電気を扱う場所のため、ご家庭での分解はおすすめしません。部品をお取り寄せのうえ修理を依頼する流れは 純正部品の取り寄せ方法 をご覧ください。
💡切り分けのコツ:同じ「給水が止まらない」でも、①洗いが始まる前なのか、始まった後なのか、②水はたまっているのか、たまらないのかで疑う場所が変わります。水がたまらないなら「排水していないか」、たまっているのに止まらないなら「水位の判断」の側、と覚えておくと相談もスムーズです。
相談の目安
次の点を添えてご相談いただければ、ご家庭で直せるものか、部品交換が必要かをお調べしてご案内します。
- 型番(本体のシールに記載)
- いつ止まらないか(洗いが始まる前/始まった後/ふろ水を使ったとき)
- 電源を切ると止まるか、水は槽にたまっているか
- エラー表示やランプの点滅の有無(E1・E01・C02など)
関連コラム
水が出ない・給水が遅い時の確認/脱水中に水が入るのは自動修正運転/給水弁の品番と選び方/シャープ洗濯機のエラー表示一覧/ふろ水ホースが届かない・吸いが悪い
本記事はシャープ公式の故障診断ナビ「給水が止まらない」(全自動洗濯機・ドラム式洗濯乾燥機)、「C02エラーが表示される」(ドラム式)、「水量表示のランプがすべて速く点滅」(全自動ES-GEシリーズ)、公式Q&A(文書番号145971・154998・135802)、取扱説明書(ES-TX8K・ES-PW11K)、シャープ公式「排水ホースの確認方法と直し方」の記載を当店で確認のうえ執筆しています。エラー表示の内容・確認手順・適合部品は機種により異なります。
この症状、直る?を無料で相談できます
修理部門で約20年の経験を積んだスタッフが、型番の調べ方から部品選びまでお答えします(24時間以内に返信)。








