年末の大掃除、家電はつい後回しになりがちです。でも家電の掃除には「洗ったあと、乾くまで待つ時間」があります。ここを知らずに大晦日にまとめて始めると、夜になってもフィルターが乾かない・洗濯機が使えないという事態になります。当店には毎年12月末に「大掃除中に動かなくなった」というご相談が届きます。この記事では、修理の現場から見た失敗しない順番と、11月のうちに買っておくものをまとめます。
まず結論|「乾かす時間が要るもの」から先に始める
家電の大掃除は、汚れがひどい順ではなく時間がかかる順に始めます。洗って乾かすものを朝いちばんに動かし、拭くだけで終わるものを最後に回す。これだけで一日が回ります。
- 洗濯槽(最長で10時間近く。朝いちばんにスタート)
- エアコン・空気清浄機のフィルター(洗って乾かすまで半日)
- 掃除機のフィルター(機種により乾燥に12時間ほど)
- 冷蔵庫(中身を出すので短期集中。食材が傷まないよう寒い日に)
- テレビ・液晶画面(拭くだけ。仕上げに)
ポイントは掃除機を前日までに手入れし、当日は洗濯槽と水洗いできるフィルターから始めることです。洗濯槽の運転やフィルターの乾燥を待っている間に、冷蔵庫と画面を片づけます。部品が乾くまでの時間も考えて予定を組みましょう。

STEP1|洗濯槽(朝いちばん・一日仕事)
洗濯槽の洗浄コースは、つけ置きを含むと10時間近くかかる機種があります。途中で濁った水や黒いカスが見えても異常ではありません。詳しくは 洗濯槽洗浄は10時間かかって大丈夫? にまとめています。
クリーナーは洗濯機のタイプで変わります。フタが上に開く縦型はES-CN、扉が前に開くドラム式はES-CDです(→ ES-CNとES-CDの違い)。あわせて糸くずフィルターも外して洗ってください。ここが臭いの発生源になっていることが多いです(→ 糸くずフィルターが臭い原因と5つの対策)。
ちなみに槽洗浄の頻度は、公式の目安が洗濯機のタイプで違います。ドラム式は1カ月に1回程度(洗い2時間のコース)、汚れやにおいがひどいときは2〜3カ月に1回の8時間コース。タテ型は1〜2カ月ごとが目安です。年末にまとめてやるだけでなく、ふだんから回しておくと大掃除がラクになります。

STEP2|エアコン・空気清浄機のフィルター(洗ったら干す)
エアコンのフィルターは水洗いしたあと完全に乾かしてから戻します。生乾きのまま戻すと、かえってカビとにおいのもとになります。手順は エアコン掃除と点検の5ステップ が使えます。
空気清浄機は、集じん・脱臭フィルターは掃除機でホコリを吸うだけ、加湿フィルターは水洗い、というようにパーツごとに方法が違います(→ 空気清浄機のお手入れ完全ガイド)。冬に加湿を使い始める前のタイミングなら、加湿まわりを重点的に。

STEP3|掃除機(大掃除で一番働く家電)
大掃除では掃除機が普段の何倍も働きます。先にフィルターと紙パックを手入れしてから始めると、吸い込みが落ちません。フィルターを水洗いする機種は、乾燥に12時間ほどかかるものもあるので、前日の夜に洗っておくのが正解です(→ お手入れランプが点滅して消えない時/排気が臭い時のお手入れ)。
STEP4|冷蔵庫(寒い日に、短時間で)
冷蔵庫は中身を全部出すので、気温の低い日に一気にやります。年末の買い出し前が理想です。庫内は水拭きでじゅうぶん。ガラスドアの指紋は拭き方を間違えると傷になります(→ ガラスドアは何で拭く?)。ドアポケットは外して洗えますが、割れている場合は部品だけ買えます(→ ドアポケットが割れた時)。製氷まわりが気になる方は 浄水フィルターの交換時期 もあわせて。
STEP5|テレビ・液晶画面(仕上げ)
最後に画面です。液晶画面に台所用洗剤やアルコール、メラミンスポンジは使えません。専用のクリーニングキットか、乾いた柔らかい布で拭きます(→ AQUOSの液晶画面は何で拭く?)。テレビ台の裏のホコリは、火災予防の意味でもこの機会に。

11月のうちに買っておくと慌てません
大掃除の当日に「クリーナーが無い」「フィルターが破れていた」と気づくのが、いちばんもったいないパターンです。消耗品は11月中に手元に揃えておくことをおすすめします。
- 洗濯槽クリーナー(縦型はES-CN/ドラム式はES-CD)
- 糸くずフィルター(破れ・変形があれば交換 → 品番の選び方)
- エアコンのエアーフィルター(破れていたら交換 → 型番から純正を確認する方法)
- 空気清浄機の加湿フィルター・Ag+イオンカートリッジ(洗っても戻らなければ寿命)
💡ドラム式用のES-CDをお使いの方へ:原油価格高騰の影響で、ES-CDはメーカーの入荷が不安定な状況が続いています(2026年8月時点で次回入荷未定)。品切れの際は、シャープ公式でも代替として縦型用ES-CNの使用が案内されています。ドラム式にES-CNを使う場合は、1本まるごとではなく半量(750mL)です(公式Q&Aより)。詳しくは ES-CNとES-CDの違い をご覧ください。

大掃除で「壊してしまった」を防ぐ
年末に多いご相談が、掃除がきっかけの不調です。部品を戻す向きを間違えた、無理に引っ張って割った、というケースが目立ちます。
- 外した部品は、写真を撮ってから。戻すときに迷いません
- 固くて外れないものは、力を入れない(→ ダストボックスが外れない時)
- コンセントを抜いてから行う
- 割れ・欠けが出ても、多くは部品だけ取り寄せできます。買い替える前にご相談ください
相談の目安
「この汚れは自分で取れる?」「この部品、洗っていい?」という段階でご相談いただければ、失敗を防げます。次の2点を添えてください。
- 型番(→ 型番の調べ方)
- 気になっている場所(写真があれば確実です)
掃除中に割ってしまった部品のお取り寄せもご相談ください。→ 純正部品の取り寄せ方法|正規取扱店ガイド
関連コラム
洗濯槽洗浄は10時間かかって大丈夫?/空気清浄機のお手入れ完全ガイド/エアコンに市販スプレーは使えません/液晶画面は何で拭く?/梅雨前の洗濯機対策5つ
本記事は、各家電のお手入れ方法についてシャープ公式のお手入れガイド・取扱説明書の記載を当店で確認したうえで、修理の現場での経験をもとに段取りとしてまとめたものです。所要時間・お手入れ方法・部品の外し方は機種や年式により異なります。お使いの機種の取扱説明書もあわせてご確認ください。洗濯槽クリーナーの供給状況は2026年8月時点のものです。
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