ドラム式洗濯乾燥機で、乾燥が始まるときや終わるときに、本体の上のほう(乾燥フィルターのあたり)から「カチカチ」と歯車がはじかれるような音がする――。まずは乾燥フィルターのお手入れと取り付けを見直してください。それでも鳴る場合、一部の機種ではメーカーが把握している既知の不具合の可能性があり、型番と製造番号で対象かどうか調べられます。当店でメーカーのサービス資料を確認しましたので、順にご説明します。
まず結論|「いつ・どこから鳴るか」で見分ける
- 乾燥の始まりと終わりに、本体上部の乾燥フィルターのあたりから鳴る:フィルターの取り付けを見直し(STEP1)、それでも鳴るなら既知の不具合の可能性(STEP2)
- 乾燥中に「ポコポコ」:取扱説明書(例:ES-X12C)では、排水ホース内の水と空気が動く音で異常ではないとされています。乾燥フィルターが詰まっているときにも音がすることがあるので、お手入れを
- 一時停止したのに動作音がする:ES-X12Cの例では、乾燥中に一時停止すると約1分間ファンが回り続けます。異常ではありません
- 脱水のときに本体の下から「ガタガタ」:別の原因です → 脱水時の異音の記事へ
音の出方は機種により異なります。お使いの機種の取扱説明書もあわせてご確認ください。
STEP1|乾燥フィルターのお手入れと取り付けを見直す
シャープのドラム式の多くは、乾燥フィルターが本体の上面にあります。ES-X12Cの取扱説明書では、メイン・サブの2つのフィルターがあり、1週間ごと、または「U04」が出たときにお手入れするよう案内されています(自動お掃除機能のないES-8XS1などは「乾燥のたびに」)。
ES-X12Cのメインフィルターには、乾燥後にほこりを自動で集める「ブレード」という羽根が入っています。お手入れのポイントは次のとおりです(手順の細部は機種により異なります)。
- レバーを押さえてかかりを外し、持ち上げて取り出す。カバーを開けて、自動のお掃除でたまったほこりを捨てる
- フィルター部を外側からシャワーで水洗いし、乾いた布で水気を拭き取る。強くこすったり押さえたりすると破れの原因になります
- フィルターを外した本体側のほこりも取り除く。開口部に物を落とさないよう注意
- ブレードをカバーが閉まる位置まで戻してからカバーを閉め、「カチッ」と音がするまで確実に押し込む
💡見落としやすいのは最後の「カチッ」:取り付けの前にフィルターに水滴が付いていないかも確認を。後で説明する既知の不具合は、フィルター側と本体側の歯車のかみ合わせにかかわるものです。まずは奥まで確実に入っているかを確かめてください。フィルターを外したまま運転するのはNGです(乾きが悪くなり、ほこりが舞う原因)。
お手入れをしても乾燥時間が長い・U04が出る場合は、フィルターの奥の汚れも疑います → 乾燥経路の汚れと予防策
STEP2|それでも鳴るなら|機種特有の既知の不具合
取り付けを直しても鳴る場合、メーカーのサービス資料(テクニカルレポートRES-169・2026年1月、その前身のサービスインフォメーションQRS-470・2024年8月発行)にまとめられている事例かもしれません。
- 症状:乾燥運転の開始時と終了時、つまり乾燥フィルターの自動お掃除が動くタイミングで、乾燥フィルターから歯車が外れるような音(資料では「歯飛び音」)がする
- 原因:製品ごとのばらつきで、フィルター側と本体ケース側の歯車のかみ合わせが浅いものがあり、乾燥中に内部の圧力が上がるとフィルターが少し浮き気味になる。さらに、使ううちにブレードの軸が少しずつ変形し、歯車が十分にかみ合わずに外れる音が出る、と説明されています
対象として挙げられている機種は次のとおりです(いずれも左開き・右開きや色違いの型番を含みます)。
- 全台が対象:ES-X11B/ES-V11B/ES-G11B/ES-V12C/ES-G11C
- 製造番号の範囲で対象:ES-X12C/ES-12X1
ES-X12CとES-12X1は、製造番号によって対象かどうかが分かれます。製造番号は型番と同じラベルに書かれています(→ 型番の調べ方)。対象に入っていても、音の原因がこの不具合と決まるわけではありません。
対応は、メーカーのサービス会社が専用の装置で「ソフトの書き換え」を行う作業を含むものとされています。つまり乾燥フィルターを買い替えるだけで直る症状ではなく、ご家庭では直せません。なお、この資料は2028年3月末までの適用とされています。費用や対応の可否は、型番と製造番号をもとに個別にご確認ください。
フィルターが破れた・変形したときは交換を
上の既知の不具合とは別に、乾燥フィルターそのものは消耗品です。取扱説明書にも、破れたときは買い求めるよう書かれています。網の破れ・枠の変形・ツメの割れがあると、しっかり取り付けられなかったり、ほこりが奥へ入り込んだりする原因になります。
🛒 当店では純正のドラム式洗濯乾燥機 メイン乾燥フィルターをお取り寄せできます。対応機種は商品ページの一覧(ES-X11B・ES-X12C・ES-W114など)で必ずご確認ください。交換のサインは → 乾燥フィルターは交換できる?
相談の目安
次の点を添えてご相談いただければ、既知の不具合に当てはまるかを含めてお調べします。
- 型番と製造番号(同じラベルに記載)
- いつ鳴るか(乾燥の始まり/終わり/乾燥中ずっと)
- どこから、どんな音か(上のほうから「カチカチ」など)。スマートフォンで音を録っておくと伝わりやすくなります
フィルターなど部品のお取り寄せもご相談ください。→ 純正部品の取り寄せ方法|正規取扱店ガイド
関連コラム
乾燥時間が長い原因は乾燥経路の汚れ/乾燥フィルターの交換のサイン/U04表示が出る原因/脱水時のガタガタ音/操作音・音声が鳴らない
本記事はシャープのテクニカルレポートRES-169(2026年1月発行・ES-12X1代)、サービスインフォメーションQRS-470(2024年8月発行・2026年1月改訂・ES-X11B代)、ES-X12C取扱説明書、ES-8XS1取扱説明書の記載を当店で確認のうえ執筆しています。フィルターの位置・お手入れ手順・音の出方は機種により異なります。対象機種・製造番号・対応方法は資料の改訂により変わることがあります。
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