洗濯機の「槽乾燥」コースはいつ使う?|槽洗浄との違いと、カビ・ニオイを防ぐ使い方(シャープ)

洗濯機のボタンや取扱説明書で見かける「槽乾燥」。「槽洗浄とどう違うの?」「いつ使えばいいの?」と聞かれることの多いコースです。ひとことで言えば、槽乾燥は汚れを「落とす」ためではなく、洗濯槽を「乾かして」カビやニオイを育てないための予防のコースです。シャープの取扱説明書と公式Q&Aをもとに、機種ごとの違いと上手な使い方を解説します。

洗濯物や洗濯槽のニオイ全般の原因と対策を知りたい場合は → 洗濯機のカビ・部屋干し臭の原因と対策。洗濯槽クリーナーでの本格的な槽洗浄は → 洗濯槽クリーナーES-CNとES-CDの違い。この記事は「槽乾燥」コースの役割と使いどころの解説です。
目次

まず結論|「槽クリーン」「槽乾燥」「槽洗浄」の役割の違い

シャープの洗濯機には、洗濯槽のお手入れ用に役割の違う運転が用意されています。ES-GV10L(全自動洗濯機)の取扱説明書を例に整理すると、次のとおりです。

  • 槽クリーン(すすぐ):約3分。きれいな水でパルセーターの裏側や槽の外側の汚れを洗い流す、手軽なお手入れ
  • 槽乾燥(乾かす):約30分。洗濯槽を送風で乾燥させる運転。洗剤も洗濯物も入れません
  • 槽洗浄(落とす):塩素系の洗濯槽クリーナーを入れて、つけおきと弱いかくはんで槽の汚れを落とす本格的なお手入れ。つけおき時間は2時間・6時間・8時間から選びます

カビは「湿気」と「汚れ(洗剤カスや皮脂)」があると増えます。槽洗浄で汚れを落とし、槽乾燥で湿気を残さない――この組み合わせが基本の考え方です。

「槽クリーン」と「槽洗浄」の違い|シャープはタテ型とドラム式で中身が違う

結論:槽洗浄は「洗濯槽クリーナーを入れて、つけおきで汚れを落とす」本格的なお手入れ。槽クリーンはクリーナーを使わない「ふだんの軽いお手入れ」です。ただしシャープの公式Q&Aを見ると、同じ「槽クリーン」でもタテ型とドラム式で運転の中身が違います。

運転 何をする? クリーナー 使うとき
槽クリーン
(タテ型)
約3分、きれいな水でパルセーター(底の羽根)の裏側や槽の外側の汚れを洗い流す 使わない 洗濯の前後など、思いついたとき
槽クリーン
(ドラム式)
洗濯のたびにドラムの外側の汚れを洗い流し、洗濯の終了後はプラズマクラスターイオンを風とともに送り込む 使わない 洗濯のたび(この機能がある機種)
槽乾燥 洗濯物も洗剤も入れずに、洗濯槽を乾かす(例:ES-GV10Lは送風で30分) 使わない 乾燥機能をふだん使わないなら月1回が目安(例:ES-TX8L)
槽洗浄 塩素系の洗濯槽クリーナーを入れて、つけおきで汚れを落とす 使う ニオイや汚れが気になるとき・定期的なお手入れに

機種によっては「槽除菌」コースがあり、公式Q&Aでは汚れやニオイの予防として「槽除菌」の後に「槽乾燥」を1週間に1回程度行う案内もあります。運転の名前・時間・自動で行うかどうかは機種や年式により異なるため、お手元の取扱説明書で確認してください。

槽乾燥の中身は機種によって違う

タテ型の全自動洗濯機(例:ES-GV10L)

取扱説明書によると、洗濯・脱水槽を30分間、送風で乾かす運転です。時間は0.5時間に自動で決まり、変更はできません。

タテ型の洗濯乾燥機(例:ES-TX8L)

こちらも槽乾燥は30分の固定です。取扱説明書には、ふだん乾燥機能を使わない家庭では月1回を目安に行うとニオイの発生を抑えられるという趣旨の案内があります。

ドラム式(例:ES-X12C)

当店で確認したES-X12Cの取扱説明書には「槽乾燥」という名前のコースはありません。その代わり、シャープ公式Q&A(文書番号162807)では、主に洗濯だけで乾燥機能をあまり使わない場合のカビ予防として、「乾燥」のみ60分を設定してドラムを乾かす方法が案内されています。また槽洗浄コースには「洗浄〜乾燥」を選べる設定があり、洗ったあとにそのままドラム内を約1時間乾燥できます。

コースの名前や時間は機種・年式によって異なります。お手元の機種の取扱説明書で「槽乾燥」「槽洗浄」の欄をご確認ください。

槽乾燥はいつ使う?|おすすめのタイミング

  • ふだん乾燥機能を使わないご家庭で、月1回程度:ES-TX8Lの取扱説明書の目安です。洗濯槽は脱水後も湿った状態が続きやすいため、定期的に乾かしておくのが予防になります
  • 槽洗浄をしたあと:シャープのお手入れアドバイスでは、槽洗浄の後はふたを開けたままにして湿気を逃がすこと、乾燥機能付きの洗濯機なら槽洗浄後に乾燥運転をすることがすすめられています
  • 気温・湿度が高い季節:ES-X12Cの取扱説明書では、気温が高い時期(春〜秋ごろ)はドラム内に雑菌が発生しやすいとして、月1回程度の槽洗浄がすすめられています。この時期は「洗ったら乾かす」を意識すると効果的です

槽乾燥のやり方(機種別の例)

ES-GV10Lの取扱説明書では

  1. 電源「切」の状態でふたを閉めたまま、「洗い」を押しながら「入/切」を押す(表示が「CL」または「CC」に)
  2. 「風乾燥」ボタンを押す(「0.5」=30分に自動設定)
  3. 「スタート」で運転開始。終了すると「ピーッピーッ」と鳴ります

ES-TX8Lの取扱説明書では

  1. 電源「切」の状態でふたを閉め、「洗い」を押しながら「入」を押す(「CL」または「CC」)
  2. 「洗・乾切換」で「乾燥」を選ぶ(30分・変更不可)
  3. 「スタート」で運転開始

どちらも洗濯物は入れない・予約運転は使えないのが共通の注意点です。また、チャイルドロックを設定していてふたがロックされている場合は、先にロックを外してから操作するよう案内されています → チャイルドロックの外し方

槽乾燥では落ちない汚れもある

槽乾燥はあくまで予防です。すでに付いてしまった黒カビやワカメ状の汚れは、乾かしても落ちません。シャープ公式Q&A(文書番号162691)では、タテ型でニオイや汚れが気になるときは次の順で対処するよう案内されています。

  1. 槽洗浄(槽の内側を洗うモード「CL」)をつけおき6時間以上で行う
  2. それでもニオイが気になるときは排水口の掃除(排水口からニオイが上がっていることがあります)
  3. 改善しなければ槽の内側と外側の両方を洗うモード「CC」で槽洗浄

洗濯槽クリーナーは塩素系を使います。取扱説明書では、酸素系は泡が大量に出て故障の原因になると注意されています。シャープ純正品は、タテ型用が洗濯槽クリーナー ES-CN、ドラム式用が洗濯槽クリーナー ES-CDです(違いは ES-CNとES-CDの違い で解説しています)。槽洗浄で汚れを落としたら、仕上げに槽乾燥で乾かしておくと、きれいな状態を長持ちさせやすくなります。

毎日の「ちょっとした習慣」も予防になる

  • 使い終わったらふたを開けておく:シャープのお手入れアドバイスでも、ふたを開けて槽内の湿気を逃がすことがすすめられています(小さなお子様やペットがいるご家庭では、落下などの事故にご注意ください)
  • 糸くずフィルターのゴミをためない:湿ったゴミはニオイの元になります → 糸くずフィルターのカビを防ぐ5つの対策
  • 洗剤を入れすぎない:ES-X12Cの取扱説明書でも、ドラム内に溶け残った洗剤に雑菌が発生してニオイの原因になることがあると説明されています → 洗剤・柔軟剤の入れすぎは逆効果

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この記事について
本記事はシャープの取扱説明書(ES-GV10L・ES-TX8L・ES-X12C)、シャープ公式Q&A(文書番号162691・162807)、シャープ公式サイトのお手入れアドバイス「カビ退治」の記載を当店で確認のうえ執筆しています。槽乾燥の有無・運転時間・操作方法は機種や年式により異なります。

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